2017年1月18日水曜日

隠れゲイが女の子に告白されたら

こんばんわ、こうたです。

寒さに弱いので脂肪をつけようと思って運動もせずにプロテイン飲んでみましたが、2日で飽きました。はやく春にならないかな。


春といえば、恋の季節。

隠れゲイが一番強く、偽りの自分を演じていることに罪の意識を感じる瞬間。
それは、女の子から告白されたときなのではないかと思います。

そもそも隠れゲイは、変に女の子を意識してギラギラしてない分、女の子から見ても話しやすいのか、割と女友達が増える傾向にあります(・・・という気がします)。

そうするとどうしても、起こってしまうんですよね。
女の子から告白される、という事件が。


大学時代、Nちゃんという女友達がいました。

Nちゃんはソフトボールの選手で、ボーイッシュで笑顔の可愛らしい、明るい女の子でした。
笑うと人を全力でバシバシ叩いたりする乱暴なとこもありましたが、僕とNちゃんは妙に気が合って、暇なときは学食でパスタ早食い競争したり、腕相撲したり(勝率は五分五分でした)、本気でキャッチボール道を追求したり、いつもバカ騒ぎをしていました。

勇気をだしてはじめて髪をちょっとだけ茶色にした(大学デビュー?)ときも、Nちゃんは美容室につきあってくれたりもしました。

僕は当時、各地の神社仏閣を訪れて水彩画を描く、という、おっさん臭いを通り越して老人か!?という趣味に没頭していたのですが、ある日、Nちゃんが僕が大好きな京都のマイナーな寺が表紙になっている写真集を図書館で借りてるのを見かけました。

 「似合わないなー(笑)」

と、からかいながらも話をしてみると、昔から神社仏閣や仏像の写真を撮るのが好きだ、というので、週末に大学の近くの寂れた神社に一緒に行く約束をしました。

そして週末。Nちゃんはお父さんから譲り受けたという古いNikonの一眼レフを持ってきて、僕がスケッチをしている間、楽しそうに風景写真を撮っていました。僕はカメラもやっていて、メーカーはNikonが大好きだったので、「お前の父ちゃん、分かってんなー」と褒めると、Nちゃんはとてもニコニコしていたことを覚えています。

思い返せば、あれはNちゃんにとっては、デートのつもりだったのでしょう。

あとで知ったのですが、Nちゃんが神社仏閣に興味を持ったのは、僕が週末のたびにスケッチに行ってることを知ってからだったそうです。


Nちゃんに誘われて国宝展(僕がずっと行きたいと言ってた)を見に行った2月のある日。
帰り道でNちゃんから、小さな箱をもらいました。

バレンタインのチョコレートでした。

アホな僕は、「今月バイト代厳しいから義理チョコ助かるわー。カロリー的に」

などと、軽口で返した記憶があります。


家に帰って箱を開けてみると、いつものNちゃんからのイメージとはちょっと違う、可愛らしい便箋に書かれた手紙が入っていました。

ラブレターでした。

 「あー、やってしまった」

そのときはじめて、僕は自分の愚かさを呪いました。


Nちゃんは僕を男として、好いてくれていたのだ。にも拘わらず、僕はNちゃんに対して、あくまで女の子のことが好きな「普通の」男性として「嘘の自分」を演じ続けてきてしまった。
僕がNちゃんのことを大切な友達だと思っていたことは間違いないのだけれど、「カミングアウトしない」という自分のエゴのせいで僕はその大切な友達を傷つけてしまうのだ。

そもそも、女の子から告白することに、どれだけ勇気がいるのか。

なぜ気付かず、こうなってしまったのか。

僕は嘘つきだ。

どうしようもない罪悪感に、僕は泣きました。


ゲイだとカミングアウトせずに、かつNちゃんを傷つけずに、付き合うのは無理だと伝える方法はないのか。悩みました。

 「彼女がいる」

というのは、毎日のように一緒にいたNちゃんには、流石に嘘だとバレます。

一緒にいて楽しいのは間違いないのだから、とりあえずノンケの振りをして付き合っちゃう、というのも考えましたが、それはより深くNちゃんを傷つける気がして、できませんでした。

結果、僕が選んだのは、Nちゃんに

 「他に好きな女の子がいるから付き合えない」

という、新たな嘘を伝えることでした。

ぶん殴られるなか、と思いましたが、Nちゃんは笑って走り去っていきました。

それから、お互い気まずくて、Nちゃんと一緒に遊ぶことはなくなりました。

今考えれば、彼女にだったら僕がゲイであることをカミングアウトできたんではないかという気もします。でも、まだまだ続く大学生活、オープンにゲイとして生きていく勇気が、僕にはありませんでした。


今でも、あの時一体どうしたら正解だったのか、分かりません。


ただ、最近ひとづてでNちゃんが結婚して子供ができたと聞いたので、そろそろ自分の中でも思い出にしてもいいのかな、と思っています。

Nちゃんと、いつまでも友達でいたかった!


8 件のコメント:

  1. 女性に何度も食事に誘われて断りづらいとか、
    告白されそうになる、告白されてしまう。
    そういうの、ありますよね。

    なるべく、
    男女を意識されるバイブレーションを出さないようにしてても
    男に対して出てしまってるバイブレーション(笑)を
    女性がキャッチして勘違いされてしまうとかもありますし。

    30代の時の話ですが、
    仲間や友人感覚としての女性から
    明らかにデートに誘われ断わっていたのですが
    共通の女性の友人から、彼女が凄く悩んでいると聞いて
    まず、共通の友人にカミングアウトをし
    そして、その彼女にカミングアウトをしました。
    しかも、付き合っている彼がいると、ダブル・カミングアウトです。
    それからの話は長くなるので省きますが、
    彼にも嫉妬したりするわけですよ、
    彼女も素直になれないようで、難しかったですね。

    それからは、仕事以外では、差し障りがなければ、
    なるべくカミングアウトするようにしたのですが、
    回避するために、
    いちいちカミングアウトするのも納得いかない部分もありました。

    なかなか、難しい問題ですよね。
    職場といったオフィシャルな領域ではより大変でした。
    カミングアウト出来ないですしね。

    恋愛を超えて、soul to soulで付き合えたらいいですね。

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    1. 銀河さん、こんばんわ。

      男性に対するバイブレーションを女性にキャッチされちゃう!分かります!
      食事に行ってみんなにサラダを取り分けたりとか、そういうのって僕は男性にアピールしてるつもりが女性のほうによりアピールしちゃう、みたいな。ありますよねー。

      銀河さんはカミングアウトされたんですね。
      それでも嫉妬されちゃうなんて、銀河さんがめちゃくちゃ魅力的だったんだろうなぁ。

      Nちゃんとは、恋愛を超えてsoul to soulで繋がっていられた気がしていたので、正直にカミングアウトしたらどうなってたのかと、今になってifストーリーを時々想像してしまいます。

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  2. こんばんわ、こうたさん。

    幼稚な発想かもしれませんが、僕なりの意見を書かせていただきます。

    こうたさんを苦しめてるのはこうたさん自身であるように思われます。なぜなら、Nさんは結婚して子供も生まれているからです。僕らのようなゲイにはできないことだと思います。だとすれば、Nさんはこうたさんへの失恋を糧に結婚して子供を得る幸せを掴んだといえると思います。
    となると、こうたさんにのしかかっているのは、Nさんを不幸にしたことではなく、こうたさんがゲイであること、そしてそれを隠そうとしていることに対するこうたさん自身が抱える苦しみなのではないのでしょうか。そして、他人の気持ちにも寄り添えるこうたさんの優しさがよりこうたさんを苦しめてしまっているように思えてなりません。
    こうたさんのついた嘘は優しい嘘でNさんを不幸にするものではないと思います。ゲイを隠す以上嘘からは逃れられませんが、単なる嘘から優しい嘘へと変えているこうたさんをどうか責めないであげてください。

    こうたさんの気持ちは僕にも痛いほど伝わってきますが、第三者から見た意見で、少しでもこうたさんの心が軽くなることを、僕は願うばかりです。

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    1. sibaくん、どうもありがとう。

      確かに、ちょっと気に病み過ぎてたかもしれませんね。BLOGでみんなに読んでもらって、sibaくんに「優しい嘘」と言ってもらえて、ずいぶん罪の意識が軽くなった気がします。このままずーっと心の奥底に置いておいたら、一生重くひきずってたような気がします。お陰様で、心のデトックスができました。ありがとう!!!

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  3. うーむ、なるほど‥。『モテ男・こうたさん』ならではの、ちょっと苦い想い出ですかね。
    ↓ここから書く事は、メッチャ女性目線での私見です。あくまでも「私だったら‥」ですからね。

    私がNちゃんだったとして‥。
    「他に好きな女の子がいるから付き合えない」と言われるよりも、「自分はゲイなので貴方は対象にならない」と言われた方が100倍嬉しいかな‥と思いました。
    ‥というのも!だって「他のオンナに負けたんだ!」と思ったら悔しいじゃないですか(笑)。
    でも競争相手(?)が男性だったら、もう全然土俵が違うし、自分の出る幕はないので、素直に納得出来ると思います。
    「他の女性が好きだ」と言われてしまうと、その後の友情関係を(私の場合は)結ぶ事が出来ませんが、「ゲイなんだ」と言われれば、その後は恋愛抜きで友人として仲良くお付き合い出来る自信があります(笑)。
    とはいえ、こうたさんはカムアしないという道を選んだ方。

    だったらどうすればいいのか?となると思うので、女性目線で考えてみました。
    モテ男こうたさんは、今後もNちゃんみたいに突然告白される可能性がありますからね(笑)。参考までに。
    シツコイですが、あくまでも「私だったら」ですが↓
    「他に好きな女の子がいるから」は最も聞きたくないセリフかな‥と思います(←こうたさん、ゴメンなさいですm(__)m)
    それだったら「今は他にやりたい事があるので、恋愛をしたいと思えない」とか「以前の恋愛で色々とあってそれから回復出来ていないので、今は恋愛に前向きになれない」
    とかの方が、フラれる傷は若干浅くなるかな‥と。
    これは男性もそうかもしれませんが、「特定の誰か」に負けたとなると悔しくありません?
    とはいえ、「他に誰かがいる」と言われてしまえばグウの音も出ないので、バッサリ!と後腐れなく誰かをフるのには効果的だと言えると思います。

    こうやってブログ記事にするくらいなのだから、こうたさんはNちゃんに対して、まだ罪悪感があるんでしょうね。
    でも、人間生きていれば恋もするし、それが実る事もあれば花が咲かない時だってあるじゃないですか。
    これはLGBTのくくりに関係しませんよね。
    なので、Nちゃんはその時は悲しかったでしょうが、これは多くの人が通る道なのだし、時間が癒してくれるんだと思います。
    結果、彼女は今は結婚してお子さんもいらっしゃるんですもの。
    なので、Nちゃんにとっては青春時代のほろ苦い思い出程度ですよ。
    こうたさんは気にしちゃダメダメ←確かに人をフるという行為はこちらにとっても辛いですので、お気持ち分かります。

    ‥と、ここまで書いたのは全て私目線バリバリでの私見ですので、「そんな事ねーだろ!」という意見もアリかもしれません。
    ただ、こうたさんが必要以上に罪の意識を感じて引きずってしまっているみたいなので「大丈夫だよ!もう想い出にして!」と背中を押したいと思います。

    PS;昨日Iさんにメールされたとの事!彼のアドレスは生きている様子でした?エラーで戻って来たりしていません?
    お返事あるといいなぁ‥。嬉しい報告が聞ける事を願っています^^!

    長文、失礼しましたm(__)m

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    1. milkaさん

      そうですね、他の女性に負けたんだと思わせてしまったとしたら、とても傷つけてしまいますね。Nちゃんとは思い切ってカミングアウトすれば恋愛抜きで仲良くいられただろうなあと思えたので心の奥底でずっと後悔していたのですが、今回こうやって文章にしてみて、みなさんに色んな感想やアドバイスをいただいて、ようやく「甘酸っぱい恋愛の思い出」にできた気がします。

      そうそう、Iさんの件、ちょっと進展がありそうです!
      後日、書きます!

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  4. こうたさま

    業務連絡(?)です。
    何度コメントを送信しても、全くコメ欄に反映されません( ノД`)
    多分、文章が長い為スパム扱いされているのでは?と思いますので、ご確認頂けますでしょうか。
    もし、こうたさんサイドでコメ欄に再掲載して頂ける場合は、初めのバージョンでお願い致します。
    お手数おかけします。すみませんm(__)m

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    1. milkaさん

      お返事遅くなってすみませんでした!
      おっしゃる通り、長文は自動で一度スパム扱いになってしまうようでした。失礼いたしました。文字制限の設定を変えられるかと思ったのですが融通が利かないようなので、ひとまず、初めのバージョンを反映させていただきました!

      たくさんコメント書いていただいて、とても嬉しいです♪

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